土佐食彩物語[高知県食品産業協議会]：食品関連企業の美味しい商品をご紹介

昭和34年（1959年）にアイスキャンデーの仕入れ卸販売を始めましたが、自社においてアイスキャンデーを作りたいとの強い思いから、昭和55年（1980年）に自社製造販売へ移行しました。大量生産の得意な大手メーカーの全盛時代、当時当社の掲げる「自家製」や「手造り」などの言葉は、今と違い、 決して響きの良いものではありませんでした。

アイスクリームなどの冷菓製造は、基本的には大きな資本力を要する業種かと思います。当時高知県の全人口80万人強の中で、当社から半径約50km、約50万人の人々を対象に、どうすれば小資本でも生きていけるのかと考えました。そこで、大手他社と商品コンセプトを明確に差別化し、素材にこだわり、製造業の常識を超えた製造原価をかけ、手間ひまをかけた高品質の商品を開発する事だとの結論に至りました。

四国内においては、自社工場で生産したアイスクリームは商品管理が徹底出来るように自社の冷凍車で直接お店に配送します。地元のスーパーマーケットや小売店様に販売をお願いに行き、徐々に取扱って頂ける事になり、今では幸いにも、高知県内ほとんどのお店でお取り扱い頂けるようになりました。

高速道路の開通により香川県、愛媛県、徳島県と四国全域に自社便での販売が可能になり、口コミで少しづつお客様から久保田食品が知られるようになりました。その後、有力店からの引き合いをきっかけに販路が広がり、現在は全国のお取り扱い店様を通じてお客様に久保田の商品を手に取っていただけるようになりました。また、近年は遠方となる四国外のお客様とも直接つながりたいという思いで、オンラインショップでの販売にも力を入れております。多彩なアイスクリーム・冷凍中華まんじゅうの単品販売をはじめ、送料込セットや、贈答用ギフトセットもご用意いたしておりますので、ぜひ一度ホームページをご覧ください

久保田食品では「安全でおいしく、値段も手頃」である事を常日頃意識して商品造りを行っています。現在約60種類の商品を製造しており、内30種類は安定剤、乳化剤、保存料などの添加物を使用しておりません。お客様に安心して召し上がっていただけるよう、余分な原材料をなるべく使わない商品造りを心掛けています。また、素材選びも重視しており、地元産の苺や柚子、すももなどの果物や十勝産小豆等の素材を厳選し、手間を掛けて下処理を行い、製品に仕上げています。これらの素材から出来上がるアイスクリームの「おいしさ」の基準を計るものとして存在するのが、わたしたち久保田食品社員のベロ？（舌）メーターであり、できたての製品や試作品の味をしっかりと見極め、品質の維持に努めております。

私たちのアイスクリーム作りでは、素材の良さを活かすための手間を惜しみません。なかなか信じてもらえないのですが、柚子の果汁は人間の握力だけで搾汁しています。当社の柚子アイスキャンデーの原材料は「砂糖・ゆず果汁」のみ。製品の仕上がりに果汁の味がダイレクトに反映されるため、皮や種の渋みをなるべく出さない方法を考えた結果としての「手絞り」です。他、苺を使った商品の場合、旬の生苺を入荷後すぐにへた取り・洗浄などの下処理を全て手作業で行いますが、これも素材を痛めないために行っている手間のひとつです。小豆あんにおいては十勝産小豆を100%使用し、当社の考えるアイスクリームと相性の良い甘さに仕上げるため、昔ながらの方法で釜炊きをしております。お客様に良い素材で造り上げたおいしさを手頃な値段で買っていただけたら。そんな想いから、私たち久保田食品は「おいしさ」に繋がる手間暇を惜しみません。