ホーム > 土佐食彩物語 > 柚子の栽培製造物語 一つ一つを大切に柚子と歩む[池田柚華園]

土佐食彩物語

柚子の栽培製造物語 一つ一つを大切に柚子と歩む[池田柚華園]

池田一平さん

池田柚華園は、高知県安芸郡北川村にある柚子(ゆず)の栽培・加工食品販売を行っている企業です。栽培から行っているので、柚子製品を作っている大手他社とは、異なるアプローチで製品を開発を行っています。
今回は有限会社池田柚華園の池田一平さんにお話を伺いました。

  • ホームページを見る

柚子の香りに包まれる村

柚子の香りに包まれる村

「柚子」といえば高知県!というほど、高知は全国シェアの40%を占める全国一の柚子生産県です。そして、県内生産の1/4を北川村が占めています。
今回ご紹介する池田柚華園さんも北川村にあります。坂本竜馬で有名な「土佐の高知」。その県内東部に位置する北川村は、雄大な四国山地を背に、多くの自然に育まれ、人口は1,600人ほどの小さな山村です。気候は年間を通じ温暖多雨で、平均気温16.3℃、降雨量3,000~4,000mmと農産物の生産に適しております。村の総面積の約95%は森林で、見渡す限り山また山。新鮮な空気ですっぽりと覆われており、柚子の収穫期を迎える11月には村中がさわやかな香りに包まれて、まさに柚の王国です。

池田家伝来の風邪予防ジュースから発明!

池田家伝来の風邪予防ジュースから発明!

池田柚華園さんは、法人化する以前は家族で柚子の栽培農家をしておりました。昭和40年頃、本格的に柚子栽培をはじめ、徐々に柚子加工食品を模索するようになったそうです。昭和53年には柚子の希釈飲料を製品化することとなりました。その完成までには試行錯誤したそうですが、もともと池田家に伝わっていた風邪の予防に作って飲んでいた柚子のジュースをヒントに作り上げたのだそうです。
当時は成分など細かいことはわからなかったと思いますが、実は柚子は、レモンよりもビタミンCが豊富なので、風邪の予防に柚子酢をジュースにして飲むというのは、利にかなった栄養価のあるドリンクだったんですねぇ。
そもそも現在の店長である池田さんがまだ子供の頃、お母さんが内職として作っていたそうで、自宅の裏を改造して工場にしてからは、製品としてつくるようになったのだそうです。昭和54年「柚華」が発明コンクールで受賞となり、それが自信になり、製造・販売を開始したそうです。それから忙しくなり、近所の人や、当時役場の職員だったお父さんも片手間に手伝うようになり、その頻度も多くなると、とうとう辞職されて、昭和62年、社名・ロゴ・商品パッケージを全面的に変更し、「有限会社池田柚華園」として本格始動することとなったのだそうです。

涼やかな「柚華ゼリー」

涼やかな「柚華ゼリー」

こちらには「柚華ゼリー」というオンリーワン商品があります。なんとも言えない涼やかな柚子酢色の透明なゼリーの中に、シロップ漬けにされた手摘みの柚子の花が、白い花びらをひらかせて浮いているではありませんか!花の咲く5月頃に一つ一つ手摘みで収穫して開いた花が壊れないように丁寧に加工します。涼しげなゼリーに、よりいっそうさわやかさをプラスしてくれる商品です。ご贈答によろこばれているのもわかります。まだまだ残暑の厳しい今年には、残暑見舞いなどのご挨拶や訪問時の手土産にも是非、お試しいただける商品です。

こだわりの安全性!そして、産まれも育ちも北川村!

池田柚華園さんの製品は、原料は紛れもなく北川村産の柚子のみを使用しております。そして北川村にある池田柚華園で一つ一つ丁寧に製品にしております。だから産まれも育ちも北川村(MADE IN 北川村)なのです。
有機原料を主としている為入荷量に限りがあり、手作りのため大量生産は出来ませんが、地元の原料にこだわり、そしてなんといってもその安全性を追及しております。その証拠に有機JAS規格のゆず品目では日本で初めて池田柚華園と北川村自然農法柚子生産者組合が同時に認証を取得しております。この規格のために実際、現場の実作業や、管理する手間がかかるなど、たいへんな場面もありますが、私たちの追求する安全性を知っていただくための証です。皆さまには安心してご購入いただける基準になればとも思っています。

そもそも有機JIS規格とは!?

「有機JASマーク」

「有機JASマーク」

皆さんはご存知でしたでしょうか!?
そもそも「有機JAS規格」とは、有機農作物や加工品でない物が、例えばあいまいな意味合いで「有機(オーガニック)」という言葉を乱用されないよう、農林水産省の管轄のもと、適正な表示を行わせるために法的強制力を持たせた第3者が認証する制度、いわゆる「有機JAS法」のことです。
これにより第3者である登録認定機関の検査に合格し、かつ有機JASマークが表示されたものでなければ、有機農産物及び加工食品とは、みなされない若しくは、みなし農産物及び加工食品は、その根拠に至る説明責任が生じる様になりました。
詳細にいうと、有機農作物というのは、まず化学的に合成された化学肥料や農薬の使用を避ける事が原則(やむを得ない場合はリスト化されたもののみが使用可能)とされ、播種または植え付けの2年以上前から(多年生の作物の場合は収穫の3年以上前)、使用禁止資材を用いていない畑や田んぼで栽培するということや、遺伝子組み換えの種苗を使用しないこと、または、生産から出荷までの記録(生産行程管理記録や格付け記録など)を作成することなどが生産農家に求められます。
そして、有機農産物の加工食品にするとなると、水・食塩を除いた原材料の重量の95%以上が、有機農産物または有機農産物加工食品で、農薬や洗浄剤などから汚染を受けないように管理された工場などで製造されていなければならないなど原則として化学的に合成された食品添加物や薬剤を使用しないで製造されていることが製造(加工)業者は守らなくてはならないという規格なのです。
消費者への説明責任を明確に規定した法律でもあると言えます。

柚子も、栽培農家も貴重なんです

北川村の柚子栽培農家でも他の農家と同様に、高齢化や後継者不足という悩みもあります。
また、県外で近年、柚子不足となり、県内の柚子を高値で買い取る企業が多くなっています、それはそれで一時的にはよい事なのですが、その分、県内の中小企業などが手に入らないという問題も出てきており、こんなに柚子生産が盛んな高知でも、柚子は貴重なものになってきています。
そんな折り、こちら池田柚華園では、まさに地元の原料を地元で製品化し、そしてその商品を地元から発信していくことで、きっと地元へ貢献できる!と誇りをもって取り組んでおります。
自然農法組合員みんなでこだわりの有機栽培を進めて行く為、池田柚華園では事務局として有機栽培の管理も一貫して行っていますが、そんな組合員も高齢化が進み栽培農家継続の危機を危惧しております。
柚子は近年高値をつけておりますが、本当に見合った価値は、これからの市場でのゆずに対する人気・評価によって尚、向上すると思われます。

こんな小さな山村からこれからも…

>こんな小さな山村からこれからも…

池田柚華園は自信のある柚子製品をこれから益々全国へ発信していくため、インターネットショップからお買い求めいただけるようにもなっています。本サイトをご覧いただくお客様も増えつつありますので一度のぞいてみてください。
池田柚華園ホームページへ≫

当店の製品は、南国と呼ばれる「土佐の高知」で育った柚子の味ですので、ぜひ味わってください。

.

会員企業一覧

ページのトップへ戻る