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土佐食彩物語

伝統と品質こだわり物語 見直される「かまぼこ」の魅力[(有)松岡蒲鉾店]

猪野倍男さん 猪野文雄さん

今回お話をうかがったのは2代目の猪野倍男さんと長男で工場長の文雄さんです。お二人ともかまぼこ造りには一生懸命で、商品造りに対する姿勢は正直さがあふれています。

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二代目はマスオさん

二代目はマスオさん

二代目はマスオさん

何を隠そう2代目こと猪野倍男氏は、蒲鉾造りは全くの素人で、(有)松岡蒲鉾店に婿入りした男なのです。そのため現在は2代目社長をしておりますが、ここに至るまでの苦労がございました。
(有)松岡蒲鉾店は、今は亡き先代が始めました。当時高知でも1番といわれた蒲鉾屋さんに丁稚奉公(でっちぼうこう)に行っていたことがあり、そこで蒲鉾造りを覚えたことがもとで、(有)松岡蒲鉾店を始めたそうです。 特に「てんぷら(薩摩揚げの高知の呼び方)」が人気でした。
現在2代目の私は、ここへ婿入りし、その時はまだ蒲鉾造りとは関係のない仕事をしていました。先代が亡くなられた後その奥さんが頑張ってやっておりましたが、私も一緒に蒲鉾造りをすることになった時、全く知識がなかったため大変な苦労をしました。しかし、私も土佐の男、負けん気だけは強かったので、とにかくさまざまな材料の研究や製造法をためすなど、色々な蒲鉾造りに挑戦してきました。 今となってはその苦労や努力をしたことはよかったなぁと思っています。と言うのも、全くの素人から出発するということは、一通りの苦労もありましたが、型にはまった考え方がなかったということは、研究や色々な取り組みに対する壁にならなかったので、逆によかった点でもあったと後になって思いました。

生魚・手作り製法にトコトンこだわる

私どものこだわりは、原料です。蒲鉾の原料は複数の小魚をすり身にしています。当店で仕入れるすり身にする小魚は、なんといっても土佐沖近海で水揚げされる新鮮な生魚に限ります。
高知県は、南は太平洋に面し、北は四国山地がそびえるという、海の幸、山の幸の豊富な県なのですが、その沿海に多数の漁港があり、取れる漁場によって同じ魚でも、味・性質が異なるという事を知っています。だから実は仕入れる漁港によっても、どの製品に使用するか選定しています。 また原料となる魚は、とにかく「生(なま)」でなければいけませんので、台風などで海が荒れ、漁獲が無いときが続くとなければ、製品造りができないので、販売店を開けない日もあるというくらいトコトンこだわっています。

作業風景

作業風景

そして次にこだわる点は、手造り製法であるということです。全てが本当の手造りなのです。
原料とする小魚を一つ一つ裁き、今だ「石うす」ですり身にしております。そして職人の腕みせ所でもありますが、そのすり身を板1本1本に手でつけ、形を整え、せいろで蒸し、焼き(焼具合は職人がすべて感覚で致します。)、次に、土佐ならではの簾を使い もう一度蒸します(2代目が、簾を叩く音で蒸し度を確かめます。)。これで完成です。甘すぎず本当に魚を食べている様な蒲鉾だとご好評を頂いております。
工場では、魚の鮮度が大事ですので、寒い時期であっても室内の温度を上げるわけにいかず、冷たい水を使用する作業も素手でするので、大変にきびしい作業となる事もあります。2代目もすり身を板につける作業をします。やはり職人なんですね。

知るべし!ヘルシーフード「The かまぼこ」

知るべし!ヘルシーフード「The かまぼこ」

知るべし!ヘルシーフード「The かまぼこ」

皆さま!蒲鉾はどのようにして召し上がりますか。最近はお若い方たちにあまり人気がないように感じます。いろいろなお料理の彩りや飾りなど名脇役としてよく目にもしますが、蒲鉾にはもちろん味もさまざまで、栄養もバッチリございます。もし、あまり召し上がられないという方がいらっしゃいましたら、今日からは老若男女問わず、しっかりと召し上がっていただくことをオススメします。 食品の名脇役というだけのことはあって、切り方や飾り方で見る目にも美味しくなりますし、調理方法によっては和・洋・中といろいろな料理にご利用いただけます。
全国かまぼこ連合会HP文参考http://www.zenkama.com/
蒲鉾は日本の食文化のなかでも江戸時代のまだ前から食されているものです。
日本の伝統的な献立パターンは、ご飯の主食に、魚の主菜、野菜の副菜、汁などを組み合わせた「一汁三菜」ですが、戦後、洋風の食事を好むようになり、栄養バランスが崩れたせいか皆さんもご存知の通り、成人病や肥満などいろいろな健康に関する問題が出てきています。
そこで欧米などでもそのような問題対策の一つとして日本型の食生活が見直され、世界各国からも高く評価されています。
その中でもヘルシーな食生活の条件のに合う良質たんぱく質で低脂肪のかまぼこ製品が、見直されています。
また、日本人に不足しがちといわれるカルシウムも(特につみれや揚げかまぼこ)豊富なんだそうです。更にもうひとつうれしい事に、何といってもこれ、「低カロリー!低脂肪!」の食品なんです。
だから、欧米での日本食ブームの中でも、かまぼこは人気の高い食品の一つになっているのです。

これからも味を守る

販売風景 実演も行っています。

販売風景 実演も行っています。

豊富な種類の蒲鉾が販売されています。

豊富な種類の蒲鉾が販売されています。

(有)松岡蒲鉾では、大量生産はしていません。もちろん、保存料など使用してません。というか昔ながらの手造りにこだわっているので、それが出来ません。そのため、年末などご注文が殺到する時期には、店頭で実演販売しているてんぷらの販売はストップせざるを得ない状況で、ご愛顧いただいているお客様には大変ご迷惑をおかけしております。またその時期には、出来るだけ早期のご注文をお願いし致しております。 全て手造りで限られた従業員でまかなっておりますので、数量によってはご注文をお受けできない場合も出てくるほどです。
原料にこだわる当店では、土佐沖近海で獲れる鮮度の良い魚を使用しています。漁獲量の少なくなる冬場などは特に、原料となる小魚の値段が高騰するのですが、そんな場合であってもとにかく良い原料を仕入れています。納得のいく良い製品を造るためには、ごまかしのきかない事なのです。もちろん店頭価格はそのままです。 ちなみに、原料が高ければ、実は売れば売るほど赤字なんですが、その代わり、私どもはお客様の信頼を買っているんだと思って商いをしております。
大手スーパーなどからも出品依頼がありますが、原料の安定した確保が100%補償できないため、決まった量の納品が困難なので、当店の製品は、当店のみで販売しております。現在は店頭販売のほか、電話注文やインターネットでの販売も行っておりますので、ぜひ私どもの本物の味をお試し下さい。
土佐沖近海で獲れた新鮮な魚の味を味わって下さい。そして手造りであるがゆえに、造り出される食感は、ぷりぷりとしているのですが、そのなかにもふわっとしたやわらかさを感じるものです。
商売をする上で従業員や家族を養うだけの商売でなくてはなりませんが、職人としては、良い原料がその日その日に仕入れる事ができれば満足です。やはり、美味しい蒲鉾造りに欠かせない良い原料が手に入れば、間違いのない品物を作ることができると自負しており、いつもどんな時でもごまかさず、努力し、それを造り続けていれば間違いがない!お客様には伝わるはずだ!と信じています。
私たちは現在認られている味を時代にながされることなく、守り続けていこうと思っています。これは、「いごっそう」である土佐の男のこだわりでもあります。

かまぼこ

松岡かまぼこのホームページから、土佐沖で漁獲される魚をかまぼこ・てんぷらにした商品がネット販売でお買い上げ頂けます。
生ものですので、配送次第、新鮮の内にお召し上がりください。
当店のみで販売されている手造りかまぼこをぜひ一度御賞味ください。

ネット販売はこちらから

尚、年内の予約受け付けは、12月20日までとなっております。

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