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土佐食彩物語

商品特性物語「土佐茶の特性とブランドの普及」[(有)かおり園]

梅原政子さん

(有)かおり園は、高知県産の土佐茶を専門にオリジナルの茶道具も取り扱っている、昭和34年の創業の老舗です。かおり園の代表取締役である梅原政子さんにお話を聞きました。

高知の県民性とお茶

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 高知の県民性は昔から土佐弁でいうところ「いごっそ」と言い、いわゆる“頑固者”という気質があります。
しかし、一口に頑固者といっても、単なる頑固者ではなく、強情な中にも土佐人が持つ独特のこだわりがあり妥協知らずで、そのうえ豪快さがあります。さらに言うと、土佐弁で「こんまいこと(小さいこと)」は気にせず、何事も白黒はっきりしないと気がすまない性格なのです。
 そんな生粋の土佐人がつくる、生まれも育ちも生粋の「土佐茶」は、南国高知にふりそそぐ太陽の光と、南に広がる太平洋の風をうけ、飾り気のない土佐人そのものの気質を表しているお茶なのです。
 したがって、その滋味と香気は、とてもしっかりしており、「なよいがはいかん(弱い/軟いのはダメ)!」という方にはぜひお勧めしたいお茶なのです。また、土佐の県民性をこれこそまさに一口で感じていただけるのではないでしょうか。。

県産の「土佐茶」が美味しい理由~覆い~

 「土佐茶」そのほとんどが四国山地のふもとの山間の急傾斜地で育ちます。そのため日の出が遅く日没が早く、茶樹の育成に最適な秩父古成層地質で水ハケがよく、そのため苦味が少なく味わい豊かな良品質のお茶ができます。
気候は温暖多湿で昼夜の温度差がはげしく、朝霧が発生しやすいため、実はその霧が都合よく自然の“覆い”となり、その品質が高められているのです。
 さて、この“覆い”とは何かといいますと茶葉の味を更に良くするための栽培方法の一つなのですが、茶葉の新芽を人工的に収穫の2週間程前に被覆を施し、その後に収穫するという方法で、この効果は旨味の原因とされるアミノ酸の保有量を増加させ、逆に渋みの原因とされるカテキン類(いわゆるタンニン)を抑えてくれます。そして、この栽培方法によって特徴的な香り“かぶせ香”が生じるのです。
 高知県ではその自然条件にめぐまれて、“覆い”効果を得ている茶葉といえるのです。だから、選り抜きの県生産100%を原料に仕上げ加工した「土佐茶」の品質は、全国主産県の中でも常に上位にランクされ、多くの愛飲家の方々に親しまれているのです。

「かおり園」の山茶ほうじ

自生するお茶の葉を使用した「土佐の山茶ほうじ」

自生するお茶の葉を使用した「土佐の山茶ほうじ」

 「土佐茶」の中でも私どもが予てより、味にこだわり自信をもってお客様にご提供するのは、「土佐の山茶ほうじ」という名のほうじ茶(焙じ茶)です。「土佐の山茶ほうじ」は、天皇陛下ご愛飲の名誉を賜っている土佐の銘茶です。
 山茶とは、山里に自生する茶の木のことをいいます。土佐には太古よりこの山茶が群生していました。これを独自に改良し、作り上げたのがこの「土佐の山茶ほうじ」ですので、茶園で栽培されている茶葉と比較しても、色香が全くちがいます。また、丹念に焙ったその仕上がりは、滋味と匂い立つ深い香りが絶品です。なお、商標登録された品ですので、他に真似できない唯一無二のお茶です。

生粋の土佐人が仕上げる「山茶ほうじ」

高知市朝倉にあるかおり園工場

高知市朝倉にあるかおり園工場

お茶に携わって半世紀以上の工場長:浅川亀(あさかわすすむ)さん

お茶に携わって半世紀以上の
工場長:浅川亀(あさかわすすむ)さん

 「かおり園」創設者である梅原廣美は、昭和27年頃から池川町(H17.8に合併し仁淀川町となる)で栽培業にて「お茶」に携わったのがはじまりで、昭和34年に「かおり園」を創業、設立しました。その後、茶道具の販売やホテル事業も始め、また高知県茶商工協同組合を設立し、初代理事長として県産茶を県外へ向けた販路の拡大に努めたのでした。昭和58年に梅原が他界してからは茶道(裏千家流)に心得のある私(妻)が経営を引継ぎ、その味は先代の頃より同じ工場長によって、変わらず引き出してくれています。

「かおり園」の工場はもちろん地元高知にあります。工場長は、「お茶と話をしながら作りゆう」と、この道一筋で、お茶を愛してやまない生粋の土佐人です。
高知県産の山茶葉100%を原料にしており、荒茶(摘み取り→蒸し→冷やし→揉み→乾燥した状態の茶)を仕入れ、倉庫では徹底した低温管理がされています。
 そしてこの工場で、工場長が職人の腕にかけて強い火で焙じて仕上げていくのです。

そもそも「ほうじ茶」とは

 日本茶には多くの種類がありますが、全て同じ茶葉から造れているのです。ただその栽培や製造方法によって様々な味がつくり出されているのです。
 世界的にみると、例えば紅茶などはその製造過程で茶葉を“発酵”させるものなのですが、日本茶の場合は、蒸気によって逆に酵素を失活させて製造するので、製造方法が世界的にも非常に珍しい茶とされております(しかし、珍しいとされながらも、残念ながら生産・消費とも、ほぼ日本にかぎられています。)。
 日本茶の中でも、煎茶やほうじ茶も、やはり同じ緑茶葉を使用し、なおかつ同じ製造方法で造られます。そしたら、これらの違いは何かというと「焙煎」にあるのです。
 煎茶は約80~90℃で煎ります。だから茶葉の緑色が残り、味も清々しい(すがすがしい)感じがするのに対し、ほうじ茶は150~200℃の高温で焙るので、しっかりとした香ばしさが出ると同時に、茶葉の渋みや苦味が減り、すっきりとした味わいになります。なので、油っこい料理によくあうのです。
 「ほうじ茶」は、また茶葉に含まれるカフェインが少ないので、夜寝る前でも安心して頂けます。その他、香りにはリフレッシュ効果がありイライラの解消にもいいですし、美肌づくり等にも効果的といわれております。
 そのためか、病院等の現場でも多く利用されているようです。

土佐茶ブランドの普及

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 私たちは市場でも高く評価されているこの土佐茶を「土佐茶のよさを全国に」を合言葉に、十分吟味された茶葉を独自の製法で高品質の土佐茶に仕上げてご提供しています。
 土佐茶をおいしく飲んでいただくために、煎茶なら、一度沸騰させたお湯を80度位に冷ましたものが適温とされ、ほうじ茶なら、一度沸かしたお湯を急須に注ぎ、好みで40~60秒おきまして、湯のみに注いでお楽しみいただけきます。
 現在はお茶の効用も広く知られるようになり、ペットボトル入りのお茶が若者の間でも大変親しまれているようです。
 しかし、お茶ブームでありながらも、なにぶん手軽さが要求される時代ですので、私どものような卸小売店としては、この普及のためにイメージアップに努めていきます。また手軽に飲んでいただける商品と、一見 敷居の高そうなお茶屋の門を、お気軽にお入りいただくために、ネット販売も考慮し、すすめております。

商品の案内

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土佐の銘茶
・土佐の山茶ほうじ
・土佐の緑茶龍馬の里
・四万十の風
・りぐり(こだわりの意味)
・岸豆入番茶

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茶道具
・よさこい鳴子色絵茶腕

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